『ひめか、大好きだよ。』
そう、私に言って母は亡くなった。
…………記憶にないけど。
『ひめかは俺の宝物だよ。』
私を抱っこした、わたしの大好きな人は
満面の笑みでわたしに言った。
………もう、その人は居ない。
来る日も来る日も私は探す。
貴方の笑顔を。
貴方の姿を。
貴方の愛を。
―――……ねぇ、どうして居ないの?
―――……約束したじゃん。
―――……会いたいよ、あっくん。
その問いかけに誰も答えない。
答えのない、問い掛けを繰り返す。
死を願うわたしの最期の悪あがき。