仄かに香は、熱

作者宇蝶てん

後悔しないはずが、なかったのだ。






じわり、じわり


焦がすような熱に、溶かすような香り











ふとした瞬間鼻の奥を掠める匂いを



わたしはまだ、忘れられずにいる。