少しだけ、そう、ほんの少し。
「息苦しいの。」
ああ、この仮面を外せたら。
- 最終更新日
- 2020/03/23
- 作品公開日
- 2013/05/10
- ページ数
- 完結 255ページ
- 文字数
- 89,256文字
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作品コメント
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- 心菜りず
水槽の中で何を思う 何故もっと早く読まなかったのか、と読み終えて一番に思いました。 まず、魚と餌に見立てた描写。言われてみれば確かに学校の教室は狭い水槽で、良くも悪くも目立った“餌”はあっという間に“ピラニア”に食いつかれ、広まってしまう。“小さな水槽で上手く泳いでいく”のは、きっと多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。 その水槽の中で起こる出来事、それに対する卯深ちゃんの思い。境遇や過程は違えど、卯深ちゃんが今までの私を巡ったように思えて、とても共感しました。読者の誰よりも感情移入してしまったかもしれません。それはきっと、依織さんの文章が綺麗なだけでなく現実味の帯びた部分をありありと書き綴ってあったからかと思います。 “穴をあけるだけで運命が変わるなら苦労しない。わかってはいる。でも、頭では理解しているけど惹かれてしまったんだ、その言葉に。あけたいと思ってしまったんだ。”この文章が、タイトルと、卯深ちゃんの変化と、想いを、何よりも表しているのではないでしょうか。 もしも卯深ちゃんが私の前に現れたら、そっと手をとりたい。そんなことも思いながら、最後まで読ませていただきました。
- 田上莉子
良作 人の弱い部分や、人間関係が、とてもリアルに描かれている作品。 とても気に入りました。
- らびっと☆のホームページ
人の心の描写がリアル とても面白い作品でした。 一見恋愛ものに見えましたが、内容はとても深く人の心理がとてもリアルに描かれていて惹きこまれました。 人に嫌われたくなくて良い子を演じる主人公や、人の弱みにつけ込もうとする取り巻きなど学生時代の日常がまんま描かれているような感じがしました。簡単そうで案外言えない本音、些細なトラウマなど携帯小説では簡単に言えてしまったり、大きなトラウマだったりするので、ある意味携帯小説らしからぬ内容で逆に新鮮でした。 次回作にも期待しています。