あの日の向こう側。~失った初恋~

作者花恵


「アタシはただ、幸せでいたかったの。彼のいた、セカイで。彼と一緒に・・・。」


だから、もう恋なんてしないよ。


―ねぇ、2年前キミは、アタシといてしあわせだった?


ずっと、彼だけ思って生きていきたいのに、なのに・・・。


「その小さなセカイは、諦めたほうがいいんじゃない?もう、わかってるんだよね?」


―なぁ、お願いがあるんだ。お前が大切だった女を俺に譲ってくれないかな?


なんで、入ってこないで。アタシのセカイに。わかんないよ、キミが居ないなんて認めたくないよ―。