高瀬なるみ
ただ切なくて
ユイは大好きな幼なじみがいて、彼に片想いをしている。
「ユイ」と彼女に対してだけ彼が優しく呼んでくれる名前。
だけど、彼女が“特別”というわけではなく。
“特別”ではあるけど、彼女が欲しい“特別”とはまた違う。
ずっと叶うことのない片想い。
読んでいくうちに、切なくて切なくて、胸が苦しくて。
18ページに込められたひとつひとつの言葉を丁寧に読み返したくなるくらいに、言葉全てが重くて切ないです。
些細な言葉かもしれないけれど、人を傷つけるのには十分。
タイトルに主人公の名前を使うのはなんだか新鮮でした。
短いお話の中なのに、深く考えさせ胸を締め付けられる内容です。
素敵なお話ありがとうございました。