星崎すず

鮮やかな展開
拳銃、闇医者などハードボイルド的なワードが盛り沢山の序盤は、疾走感溢れるサスペンスストーリーのような雰囲気。
そこから繰り返される意表外の展開は、テンポのよさも相俟って気分が昂揚します。

不敵な言動のミズキがハヤテに振り回される中盤はとても興味深いです。
自分に対し何処までも正直で真っ直ぐだ彼女の、本人さえ気付かぬ深い胸裏がハヤテの手により露顕して行く様。
その複雑で微妙な心理をとても上手に描いています。
ラストも程よくシンプルで爽快です。
未読の方は、痛快な台詞や独創的なキャラクターの魅力を存分に味わって頂きたいです。
素敵な作品です。