この空がどこまでも広がっていると
キミが教えてくれたーーー。
母親のネグレクト、学校でのイジメ。
自分の存在価値を見いだせないサチ。
ーーーもういい、全て終わりにしたい。
自分の人生に終止符を打とうと
最期の場所を当てもなく探し歩いていると
眠らない街の時計広場の隅っこに佇む
一人の少年シュウと出会った。
「何お前。辛気臭い顔して」
「笑い方知ってる?口の端をにぃーっと上げて。ほら、やってみ」
「人生笑わな損だぞ」
ねぇ、シュウ。
キミに会う時は決まって
空が群青色に染まる頃だったね。
「サチって幸せの幸だろ?」
「お前なら絶対幸せになれる‼︎俺が保証する‼︎」
今でも群青色の空を見ると思い出すよ。
シュウが私の、全てだった……
「本当は俺がサチを幸せにしたかった…」
ーーーきっと、ずっと忘れない。
キミと過ごした日々は、私の宝物だから。
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鷹野 佐知穂
(タカノ サチホ)
高校一年生
立花 秀太
(タチバナ シュウタ)
高校二年生
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切ないラブストーリー