水上詩央は、職業小説家でありながらスランプで書けない日々を送っていた。編集者の三鷹俊に小うるさく言われながらも日々を過ごしていた詩央だが、ある日……

   







その日はとても熱かったことを覚えている。


だから自分らしくもない願い事をしてしまったんだ


白昼のなか、流れ落ちてくる星々に願う。



「私に運命の人と出会いますように」



非現実的な願いだとわかっていたのに。



「詩央」



私の目の前に現れた、いたずらに笑うえくぼの彼。戸惑いを隠せないまま思考が停止したのも言うまでもない。







****

 





「え、え、な、なにこれ?」


「それは俺が聞きたいわけだが……どういうことだ?」


「詩央! 貴方に会えて俺感激です!」


「三鷹さん……私、とうとう現実と虚無の違いがわからなくなったようです」


「大丈夫だ。俺も今わからないままでいる」





少女漫画や小説のようにお星さまに願ったら、運命の王子さまが登場した……?



彼は運命の王子さまなのか、運命の人と結びキューピッドなのか。詩央の運命はいかに……?



*星彩の微熱。


  

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