その日はとても熱かったことを覚えている。
だから自分らしくもない願い事をしてしまったんだ
白昼のなか、流れ落ちてくる星々に願う。
「私に運命の人と出会いますように」
非現実的な願いだとわかっていたのに。
「詩央」
私の目の前に現れた、いたずらに笑うえくぼの彼。戸惑いを隠せないまま思考が停止したのも言うまでもない。
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「え、え、な、なにこれ?」
「それは俺が聞きたいわけだが……どういうことだ?」
「詩央! 貴方に会えて俺感激です!」
「三鷹さん……私、とうとう現実と虚無の違いがわからなくなったようです」
「大丈夫だ。俺も今わからないままでいる」
少女漫画や小説のようにお星さまに願ったら、運命の王子さまが登場した……?
彼は運命の王子さまなのか、運命の人と結びキューピッドなのか。詩央の運命はいかに……?
*星彩の微熱。
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