直哉にとっては、忘れる事の出来ない『クリスマスの出来事』があった。彼女の優香の事を思い続けるあまり、そこには『壮絶なドラマ』が展開されてゆくのだった。



「あっ、雪・・・」


「何だか『あの日の雪』に似ている・・・」


「今年のクリスマスの日は、何かが起こるのかな?」



 直哉は、ちょっとばかりの期待をした。


 もしかすると彼女が現れるのではないかと・・・。



「バカだなぁ。何を期待しているんだよ」


「そんな奇跡が起こるわけがないだろう・・・」


「えっ、そんなことってあるのか?」


「悪い冗談ならやめてよ!」


「君は、本当に優香なのかい?」


「悪い冗談なら、本当にやめてよ・・・」