花が散るまで

作者山崎まゆき



これは報われることはない恋の話。
ーーーそれでも想い続ける馬鹿な私達の話。






「ハナ…」






彼の夢にはいつも、「ハナ」さんがでてくる。

彼の頭の片隅には、「ハナ」さんが住んでいる。

彼の心は永遠に、「ハナ」さんに奪われている。







彼はこの名前を呼ぶとき、頬に涙が伝っているのだ。







花が散るまで

(彼が私を見ることは、きっと)