ぎゅっと凝縮された人生にぎゅうっと詰まったラブストーリー
まず題材が面白いと思いました。

普通の人間の三倍のスピードで歳をとっていく病気の女の子。
その幼い少女を引き取って育てていく青年。

文章が綺麗で読みやすく、
面白い言い回し・比喩的表現も多いので、一気に話に惹き込まれます。

最初に大方の話の展開が読めてしまうので、
少女が年を重ねるごとに生まれるであろう心の葛藤や青年との関係性がどう描写されているのだろうと、
早くページを捲りたい一心で読みました。

すんごいどんでん返しでもない限り最後はきっとハッピーエンドだろうけど、
でもどう転がっても切ないよね……
と、最後まで期待感をもって読み進められます。

短編なのに、その中に世界観をしっかりと描かれてあって、
すごいなあと思いました。

温かいけど、でも……

え~ん(涙)
でもやっぱり切ないよう。