思ひ出日和/涼里
美文体がとても綺麗、というのが最初の1ページを読んだ印象。途中までは読んでいても、彼が何者なのか、主人公が何者で、真知子とどういう関係なのか、曖昧で、不思議な世界で、ただその文体の美しさを感じながら読むだけでした。しかし、最後に「ああ!」と、彼女らの正体を理解しました。一文字もはっきりと、彼女たちのことを名称で表していないのに、読者にわからせるというのはすごいな、と感動しました。ぜひ読んで、感じて欲しい作品だと思います。