私が時守姫…………!?

作者まぁ

超お金持ち学校に編入することになった弥桜。編入して早々待っていたのは波乱万丈な学園生活で!?

…………ついてない。


今の私はほんとについてない。


「…わりぃ、俺、彼女いるんだ。」

私の一世一代の告白は無残に散り


「弥桜ちゃん!大変よ!ご両親がっ…………!」

夜中に鳴り響く電話をとってみれば両親の訃報。

慌てて病院へ駆けつけるも…


ききいいいぃぃぃぃっっっ!!!


迫り来るは大型トラック。


あぁ、私もここで終わるのか…。


そう、覚悟を決め、目を固くつむる。


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「…………ここが、今日から通う学校かぁ…。」

…うん、立派。西洋のお城みたいな建物だ。


私が今いるのは誅桜帝都学園の正門の前。誅桜帝都学園は日本屈指の名門校でいわゆるお金持ち学校だ。日本全国から大企業の社長子息や名門旧家のお嬢様なのが通う。


「…う~ん、信じられないな…。」

ちなみに私は至って平凡な家庭のはずだった。何故このお金持ち校に通うことになったのかさっぱりわからない。


「…あんたが今日編入してくる時帝 弥桜(ときてい みおう)?」

「ひゃっ!?」

…びっくりした。

私は驚き、声のする方をみてみると私と向き合うように立っていたのは身長180センチくらいの男の子だった。


…髪が赤い?

このお金持ち学校で?


「…おい?」

「…!あ、はい!私が時帝 弥桜です。」

不機嫌そうな問いに慌てて答える。


「俺は生徒会企画会計の火鷹 夏樹(ひたか なつき)だ。…とりあえず、もう授業始まってっから生徒会室行くぞ。」

彼は無愛想にそう言って、私の手首を掴みさっさと歩いていく。


『弥桜、行くぞ。』


…………あれ?私、この人知ってる?

思い出せない。


だけど…………懐かしい…。


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…はぁ、はぁ…


「……ちょ、火鷹……さん、は、速い…。」


歩き始めて数分。

私は今バテバテです。


「…わりぃ。」

私が息も絶え絶えにそう言うと火鷹さんはピタリと止まって私の息が整うのを待ってくれた。


「…あのさ、名字呼びやめてくんない?呼ばれなれないから気持ち悪い。」

「…え、でも…」

生徒会だって言うし、年上なんじゃあ…?


「……俺は火鷹夏樹だ。」

「…え?あ、はい。」

?さっき自己紹介してくれたよね?

何でもう一度?


「…………俺とお前は同じ学年だ。だから夏樹でいい。敬語もいらない。」

彼はそう言って踵を返して歩き始めた。

さっきよりも速度は落ちている。

「あ、そうなんですか。…………えと、じゃあ私のこと弥桜でよろしく…ね?」

「…あぁ。」

彼…夏樹に駆け寄りつつそう言うと夏樹は一言そう返した。


…その一言がひどく沈んでる気がするのは気のせい…?