見知らぬ世界の瞳
恋する少女なら、相手に自分を見詰めて欲しい。彼の世界に自分がどんな形で存在しているのか、知りたいと願うのは普通だと思うのです。

もし自分が主人公の少女だとして。

意中の彼が自閉症で、他の人々より少しだけ気持ちが見えにくいなら。

きっと、彼が見つめている瞳になりたいと願うでしょう。

自閉症というテーマで重たくなく、軽々しくなく、深い読後感を残させてくれた物語は初めてです。