感動をなくした生活を送っていた少年の元に現れたのは、影から逃げてきた記憶をなくした一人の女だった。
逃避行に必要な持ち物
それは少しの食べ物と、金と、寒さを凌ぐための毛布と、それから、――なんでも信じていた、昔の自分