伊東ミヤコ

闇の記憶に迫る
親がいない以外はごく普通の女子高生・美龍が、とあるケンカを目撃したことで、暴走族『牙龍』の高校生幹部たちと知り合い、しかも、諸々の事情から総長である刹那の妃として、守られる立場に……。

暴走族ものを読みなれていないわたしには、名前を覚えるのが少々大変でしたが、一人一人のキャラクター設定が綿密に練られているため、混乱することもなく、最後まで作品に入り込んで読み進めることができました。

おそらく型通りの話の幕開けから、どう話が展開していくのか。
予想を遥かに超える、ドキドキとハラハラを含んでいました。
時折現れる、不安感を掻き立てられる美龍の過去の断片の描写の箇所には鳥肌が立ちましたし、美龍の優しい兄の正体も、途中で想像はつきながらも、華のある痛快さを感じました(わたしは、龍輝さんのファンです・笑)。

美龍が徐々に抱くようになる、刹那への恋心もすごく自然で、切なさが募りました。
シリーズ、ぜひ読破したいです!