たぶん、いた。でもいなかったのかもしれない。眠剤を飲んで生き繋ぐ人間の常に薄く曖昧な記憶の中で生に縋るものがたり。きっと、あなたにも起きること。
私はいつも分かっていた。
きっと人間らしくなく人間から愛されない存在だってこと。
でも、期待をしてしまった。
希望を失ったとき、人間は本当に終わりだ。
その時を迎えた先に今日もわたしはいる。
きっと、今日も終えられる