吉野七重は可能性ある音大生。

 だが、宇治で百二十年の老舗茶舗の暖簾を継ぐのだと頑なな決心をしている。

 そのためにチャンスも恋もあきらめてしまう、不器用とも一途とも言える七重の青春日記。