剛球戦隊 ケッセンジャー

作者桜丸ナマズン

かつて見たことの無い高校生の戦隊。
何処にでも居る平凡すぎる高校生が異星人を迎えて戦い続けていく。

 ぼくは山下寛貴。 都立第一高校の

2年生。 野球部で副キャプテンをしている。

 平凡な高校生だったんだけど・ケッセンバッヂを拾ったことから

訳も分からないままに見知らぬ相手と戦うことになってしまった。

 ベーサー軍団とはいったい何なんだろう?

そして財宝 センターリングとはいったい何なんだろう?

そしてぼくらはいったい何のために戦うのだろう?

果てることの無い疑問の中でぼくは何かを見付け・そして何かを

失ったのかもしれない。

 今日もぼくはグラウンドを走り続けている。 洋美といっしょに過ごした

このグラウンドを。

 22xx年・ベーサー星はブラックワールドの急激な変化に襲われていた。

首領 ベーサーキングは惑星アンパイルからセンターリングを盗み出し・

新たな生息地を求めて旅立った。

 「キング様・どうやら我々の次の生息地は太陽系の中に在る地球という

惑星のようですぞ。」 「ならば・その惑星へ急行せよ。

しかもあやつらが動き出す前にだ。」 「ははあ。」

 「こちらアンパイルスタットレーダー。 ブラックワールドより宇宙船が

出撃する模様。 注意せよ。」

 アンパイルでもこのベーサー星の異変はキャッチされていた。

「よかろう。 ティーナスアンジェリーナを地球人の家庭に潜り込ませよう。」

アンティーノスは即断しアンパイル特殊化学防備隊科学捜査部の

ニールシュワルターの妹・ティーナスを金山家に送り込んだのだった。

 それから16年が経ったある日のこと・アンパイルスタットレーダーは

ベーサー軍団の宇宙船が富士山の北方に着陸したことを突き止めた。

 「ニールシュワルター キールスカルトン・二人をベーサー殲滅のために地球へ

派遣する。 そこには三人の若者がバッヂを頼りに集まっているはずだ。

よろしく頼んだぞ。」

 特捜警備隊隊長 ゾリアヨーゼフは二人の青年にケッセンバッヂを与えて

送り出したのだった。