菫咲く庭はもうないのだから(中編ノンフィクション完結)

作者冬葉マサヤ

鬱病、痴呆症の母。扉を隔てた、その一メートルもしない場所で母は冷たい人になっていた。そこに私はいたのに。気づいてあげれなかった。愛していましたありがとう母さん

鬱病、糖尿病、痴呆症。

母との確執が続く中で。

たった一メートル。扉をしめていた向こう側で、母は冷たくなっていた。気づいたのがもう少し早ければ、あの人は今も生きて笑っていてくれていた。


ごめんなさい

そして愛しています

産んでくれてありがとう


ノンフィクション