ソフトクリームと康子

作者桜丸弥生

 あの日・ぼくらはソフトクリームを食べて別れた。

その甘酸っぱい思い出は今もこの胸の中に焼き付いている。

好きだったのか・どうでもよかったのか・それすらも分からない。

それでもぼくの胸の中に君は生きている。

おそらくはぼくが死んでも君のことは忘れないだろう。

風のように通り過ぎていった君へ送る小さな物語がここに有る。