瑠璃色イミテーション

作者空井 千







互いが互いを想っていない

こんな両想いがあってたまるか





「オニーサン、いくらで私を買ってくれる?

ちなみに10万以下はお断りだから」



「僕の全財産で買わせてもらうよ」



「………は?」





彼が私を買った、その理由


“手に入らなかったヒトの代替”





「お願いだ、僕の傍にいてくれ

好きなんだ…まだ、」


(どうしようもなく)





“私にお金をくれるなら”


好きになってあげるよ、あなたのこと





「ちゃんと付き合うよ

イミテーションの恋愛ごっこ」


(だけど、ね)





私がどんなにあなたを想っても


私はあなたの

「好きな人」にはなれないでしょう?






【lapis lazuli blue…×××】