なあ、妖よ

作者空井 千

それは、酷く歪な愛の証











なあ、妖よ。


私と、契約しないか?




繋ぎ止めたのは単なる気紛れ


追い詰めるのは単なる我が儘




死ぬ筈だった血塗れの身体で

姿形の歪んだ






「全てが終わったら、私を殺せ」



「あんたのこと、嫌いじゃなかったよ」






なあ、妖よ


その一瞬だけでも構わない

だから、どうか






私のことをしてくれ