幼い頃に両親を亡くした妃鞠(ひまり)は、人より少し冷めていた。ただ、毎日を無意味に過ごしてきた、愛も知らない少女に、人の温かさを教えたのは…とても強い人だった。
私は、本当に、生きているのだろうか。
毎日、蔑まれ、ただ仕方なく生きているだけのような、端くれ。
ただ、毎日彷徨いながら自分の生きる意味を探している。
そんなどこか冷めた私に、温かさを教えてくれたのは…たくさんの人を従える、とても強い人だった。