みふう

切なさの先へ。
最後まで読み終えて、様々な想いが胸を締め付けている。

少女から女性へ。
愛するということを考え悩み、導き出し大人になっていく。
ただ一途に愛することが何よりも大切だと思っていたヒカリが、
おにいちゃんとの関係に悩み苦しむ場面は胸が張り裂けそうに痛かった。

全体的に切なさ漂う作品ですが、そんな中、他とは違う穏やかな雰囲気を放っているのがモモという存在。
飾らない優しさ、心地好い距離感。
この作品でのモモの存在意義は大きく、ヒカリにとってもすごく重要な存在だと感じた。

『ホントに、厄介』

後半でモモが呟いた一言に頬がにやけ、胸が熱くなった。
きっと好きよりも強く、
愛してるよりも確かな告白なんだと思えた。

自分らしさを探しながら、
愛して愛されて。
傷ついて傷つけて。
それでも前へ進む。

『大切』を考えるひと時を。



オススメの作品です。
是非ご一読を。