噂は、自分の身を滅ぼすと知っていますか?
冗談で言ったつもりの一言が
いつの間にか噂となり
いつか破滅の日を迎える。
私は、破滅をした中の一人だ。
私の名前は夏野 雨鏡(なつの うきょう)高校一年だ。
学校では、有名人だ。
給食の時の放送で「噂のピエロ」という物をやっている
まぁ、「噂のピエロ」の正体が私だとは誰も知らない。
私は中学生の時、友達が流した噂でいじめにあった。
だから、これはその友達への復讐としてやっている。
「雨鏡、そろそろ始めるぞ。」
「了解」
この人は、「噂のピエロ」のリーダーだ。
藍川 慶嵐 (あいかわ けいらん)高校三年。
金髪でピアスをつけて、いかにも不良っていう感じたが、
見た目とは裏腹にとても優しく、頼れる先輩だ。
私一人だけと思ったか?大きな間違いだ。
私と慶嵐先輩以外に後数人いる。後で紹介しておこう。
今は、部活に専念しなければならない。
「噂のピエロ」は部活動として存在している。
その名も「情報部」
一見普通の部活名だがそれで大体の情報を得ている。
だが、情報部が噂のピエロだとは、誰も知らない。
何故なら、情報部は、学校の部活に存在しないからだ。
夜間学校と言うのは、知ってるか?
夜に学校があり、授業を受けることを言うらしい。
それと同じだ。情報部は、夜に活動し噂を昼に流す。
パソコンにホームページも開いていて、色んなところから
情報がきている。悩み、相談、そこで流れている噂など
いらんな情報が揃っている。
「慶嵐君、柯鵞斗君はまだ来ていないのかい?」
「来てないの?」
部室奥から白髪に眼鏡をかけた理系男子と後ろの方に隠れている少女が出てきた……
「柯鵞斗は、まだ来てねえよ。つか、真矢ちゃんまで連れてきたのか?龔矢」
白髪に眼鏡をかけた理系男子が小川 龔矢(こがわ こうや)高校三年。
後ろに隠れている白髪でふわふわなロング髪、そしてクリッとした大きな瞳の少女が小川 真矢(こがわ まや)
小学6年生で龔矢先輩の妹だ。
「真矢ちゃん久しぶり」
「雨鏡お姉ちゃん、久しぶり〜」
真矢ちゃんが抱きついて来た。とても可愛らしい。
「すんませーん、遅れてしもた。」
「柯鵞斗さん、遅いですよ。」
今来た汗だくで茶髪の男、黒木 柯鵞斗(くろき かがと)
私と同級生だ。
大阪から転校してきた空気が読めない男だ。
後、ナンパ男だ。
「雨鏡ちゃん、そろそろフードを取ってくれへんか?」
「そうだぞ雨鏡。最近では、結構な噂になってるぞ」
「嫌です」
プライバシーの侵害だ。私がフードを被って何が悪いと言うのだ。そうだ…
「ゲームをやりませんか?」
「ゲーム?」
最近面白いことがなかったのでとてもつまらなかった。
「全校生徒を巻き込んだゲームです。」
「雨鏡お姉ちゃん、なんのゲームをするの?」
「慶嵐先輩言いましたよね。フードが噂になっていると…」
「あぁ、素顔が見たいとかがほとんどだ」
「それを利用するんです。」
「…」
皆少し驚いた顔をしている。
「ルールは簡単。制限時間内に私のフードを取り素顔を見ること。取ったものは、一回だけ願いを叶えてやる。
以上だ。」
「面白そうだね雨鏡君。でも無理はダメだよ。」
「はい、それと慶嵐先輩。私が勝ったら情報部に私の弟と兄を入れても良いですか?」
「構わないが役に立つんだろうな。」
「はい」
「なら今日は、解散だ。気を付けて帰れよ。
柯鵞斗、来てない奴らにメール送っとけ。」
「堪忍や」
私は、家に帰ってすぐに寝た。
そして深い深い眠りについた…
次の日の昼、私は放送室に向かった。
「慶嵐先輩」
私が声をかけるととても驚いた顔をする。
「その声どうにかしてくれ、心臓に悪い。」
私が今出している声は、男の人のハスキーボイスに近い
声が変わる飴を食べたかだ。
「早く始めるぞ雨鏡」
ピンポンパンポーン
「ピエロから全校生徒へのお知らせです。今からとあるゲームを開催します。ルールは簡単です。一年一組の
夏野 雨鏡のフードを取り素顔を見ること。
見たものには、優勝した証とし一回だけ願いを叶えてあげます。ゲーム開始は20分後、制限時間は、5分
それでは、良き1日を…」
ゲームが始まる。私は少し微笑んでいた。
全校生徒は、校庭に集まっていた。面白くなってきた。
「慶嵐先輩、行ってきます。」
もうすぐでゲームが始まる。
「雨鏡、頑張れよ。」
私は慶嵐先輩が流したチャイムと同時に放送室を飛び出した。
「こっちにいたぞー」
「二階に上がっていったぞ」
結構しつこい。今は真夏のど真ん中、いつもは暑さにやられているものが多いのにしつこく追ってくる。
ゲームが終わるまで後30秒。私は、屋上に逃げた。