秋葉 圭
まさに、今の時期に読んで欲しい!
線香花火をモチーフにした、先輩男子と後輩女子のお話。
1ページ目から、すっごく話に引き込まれていきます。
お互いの名前が出てこないのもまた、読者が自分自身を当てはめたりして妄想しやすくていいんじゃないでしょうか?
先輩を好きなんだけど、『可愛い後輩』のポジションに収まりつつある自分の位置も捨てがたくて。
そのままでいたいような、抜け出したいような。
そんな彼女の気持ちが、痛いぐらいに伝わって来て、線香花火を2人でやるシーンでは、自然と心の中で応援をしてしまっていました。
先輩より長く線香花火が続けばいい。
火玉が落ちなければいい。
そうしたら、先輩とうまくいけるかもしれない・・・。
そんなジンクスを信じていたのは、彼女だけじゃなかったみたいですね。
夏の終わりを感じさせる、このお話。
是非、今この時期に読んでいただきたいです。