魔法暦XXX年、人々の暮らしは、魔族と呼ばれる異界の生き物たちの脅威に怯えつつも、トルマリン公国第6王政アレクサンドル国王の下、比較的安定した日々に甘んじていた。
しかし、突如現れる異界の生き物たちに一般市民は太刀打ちできず、それが故に、魔法使いやら用心棒やら、そういった職業が普通に存在していた。
市民の安全の為、トルマリン公国の前王の時代に、王立魔術学校が設立され、次代の国を守る人材の育成に力を注ぐが、適性のある者が少なく、未だ、少数精鋭の魔術部隊と王国兵士が日夜訓練を積み、緊急出動を繰り返している。
そんな中、とある魔術師の家に、女の子が産まれた。
母親は、産まれたばかりの我が子に、魔力を弱める術をかけ、学生時代の恩師に人形を預けて、女の子が3歳になったある日、永遠の眠りに付く。
時は流れて、女の子は18歳になり、平凡で幸せな家庭を夢見る娘に成長するが、彼女の運命は、突然迷走し始める。
2014年5月~