″ユグドラシル″
巨大なその樹は、
九つに世界を別けていた。
様々な種族がそれぞれの
世界で暮らしていた。
そこに、一人の少女がいた。
彼女は触れられない存在だった。
生まれもってしまったその力は
触れるものの命を奪ってしまうものだった。
彼女はやがて、ミーミルの丘と
呼ばれる場所に隔離される。
決して触れないようにと。
一人孤独に嘆く彼女は
毎日哭き続けた。
やがてその丘には水が溜まり、
ミーミルの泉と呼ばれ始めた。
涙も枯れ果てた彼女は
願っていた。
触れたいと。
「一緒に世界を見ないか?」
差し伸べられた手は暖かく、
彼女を孤独から救い出す。
彼女の前に現れた少年と共に、
世界を知って行く彼女。
そして訪れる、
世界の終わりと呼ばれる
″ラグナロク″
全種族を巻き込む争いの果てに、
少年と少女は世界を変える。
これは、少年と少女の
冒険と戦いの物語。