ある男の人生

作者リナ

人はずるい。
いつだって生きるために人はウソをつく。

一人の女と一人の男が繰り広げたのは
悲しくも人間らしい時間だった。


彼女はずるい人だった。



だけどどうしようもなく好きになってしまったのだから

それすらも僕には責める権利はないのだろう。



いつだったかな。



そうだあの日は、

春の連休で。





あの日から

僕の時間はウソみたいに止まったんだ。








君がいなくなってしまったから。