人はずるい。いつだって生きるために人はウソをつく。一人の女と一人の男が繰り広げたのは悲しくも人間らしい時間だった。
彼女はずるい人だった。
だけどどうしようもなく好きになってしまったのだから
それすらも僕には責める権利はないのだろう。
いつだったかな。
そうだあの日は、
春の連休で。
あの日から
僕の時間はウソみたいに止まったんだ。
君がいなくなってしまったから。