白い花 黒い蝶 紅い月 ー壱ー

作者




木々に囲まれて



頭上にぽっかり開いた穴



落ちる雨は、すべての音をかき消して



積もる雪は、自分以外のすべてを白に塗りつぶし



流れる雲は、留まる事なく去っていく



季節は巡り、繰り返され



今日も独りで立ちつくす





待っている





願いは、君に届いたのだろうか






優しい世界は、泣きたくなるほど悲しい