しにたい季節/の子
彼らの過ごした夏の日は、お互いに悩みを抱える「ぼく」と、「耳セン」こと藤崎さん。彼らは、ずっしりとした友達として関わることで、公衆の面前では見せない表情を見せる。それは笑顔であり、そして闇の部分でもあり。その二面ともを見せられるからこそ、二人の信頼は積み上げられてゆく。けれど、終わりはあまりに唐突で、衝動的で。なのに、どこか静かで穏やかで。静かで、乾いた夏の日々を堪能いたしました。彼らの過ごした夏を、私はきっと忘れないでしょう。オススメの作品です。