紗香は婚約者を失い、悲しみに暮れていた。
ある朝目覚めた時、心に刻まれていたはずの悲しみがすっと消えていた。
そしてそばには、ガラス玉のようなひとかけらの氷が。



―思い出したくないけれど、決して忘れたくない。


そんな記憶を冷凍保存できたら、あなたはどうしますか。―