のどかで平和な丹後半島の漁村に古くから伝わる神話があります。
螢灯祭り・・・
この祭りの夜にふたりで螢灯を見た者は永遠に幸せになれると言う伝説・・・
少年と少女は、この言い伝えに思いをはせますが、やがて暗雲が立ちこめはじめます。
そして、淡い恋心を引き裂くかのように起こる誘拐殺人未遂事件。
少年は誘拐されようとする少女を助けたい一心で犯人の腕に傷を負わしますが、抵抗虚しく崖から投げ落とされてしまうのです。
少年は辛くも九死に一生を得ますが体内に障害を残し成長に伴って死を迎える体となってしまい、少女は植物人間となってベッドの上で寝たきりとなってしまいます。
何年も目覚めない少女・・・
しかし、少年の少女への強い思いが奇跡を起こします。
少年の目の前に姿を現した少女・・・
それは、実体を持たない幽体だったのです。
少年は、残り少ない命をかけて事件の真相を突き止めるべく幽体となった少女と奔走します。
犯人に負わせた腕の傷跡をたよりに、ふたりはひたすら歩き続けます。
そして、ふたりは意外な真実にたどり着くのです。
運命のいたずらに翻弄され、やがてふたりとって最後の螢灯祭りの夜を迎えます。
真実を見極め、祈るように眠りにつく少年・・・
しかし、まだ全ては終わっていなかった。
そして少女は・・・