清乃

ラブラブ♪
「とにかく羨ましい作品」
というのが読後第一声である。
羨ましくて羨ましくて。
けど、なぜか妬ましいとは感じない。
書き慣れた安定感ある作者様の筆力ならではだろう。


この作品において、主人公は彼氏、彼女の二人なのであろう。
女性読者様を意識してか、一見主人公っぽい彼女より、彼の描写を細かく、多くすることにより、彼の魅力が作品いっぱいに広がり、きっとこの彼に恋してしまう女の子続出の事態になるに違いない。
「こういう彼氏が欲しい」という、女の子の希望を一手に背負ったような彼に溺愛される彼女に、憧れない女の子は少ないと思う。

マンガとして意識した場合には、ヤマといえるようなヤマやオチがなく、メリハリに欠けるやもしれないが、ケータイ小説としてはハッピーが伝染しそうなほどのラブラブっぷりが嫌味なく書かれているし、「短編」というものを最大限に活かせている作品だと感じた。