多助

秀逸なミステリー・ホラー
京極夏彦さんがお好きな方はたまらないと思います。

時は、まだ不思議なモノと共存していた明治時代。
日露戦争が終わり、ようやく落ち着きを取り戻してきた日本で、突如起こり始めた消失事件。
それは目の前で人が溶けて消えるという、不可解な事件だった。
しかもその被害者たちは、皆一度死んでいるという。
人捜しのために閉鎖的な町に来ていた、巡査の瀬田隼人は、その消失事件の裏でうごめく何か大きなものに巻き込まれていく。

書き方がなかなか面白く、レトロでその時代の日本独自の鬱々とした感じが伝わってくるよう。

秀逸なミステリー・ホラーで、今後がとても楽しみです。