――香九夜。
それは、遥か昔に日本に舞い降りた、
かぐや姫を先祖に持つと謳われる高貴な《魔憑き》の一族。
時は現代日本。
かぐや姫以来、
女児の生まれなかった香九夜の家に――彼女は生まれた。
彼女の名は瑠奈。
彼女が香九夜の主になったとき、定めの月は満ち始める。
幼い頃をともにした、
《魔性の血啜り蝙蝠》透馬。
突如として目の前に現れた婚約者候補、
《氷点下の魔憑き医者》悠一。
現代の月の姫は、彼らの狭間でいかにしたたかに生きていくのか――。
《2008.7.16~執筆開始》
《2009.2.2 第五章「ありがとう」更新》
※【上】の更新は終了しました。