――桜神子
そこは年中花が咲き乱れる『華の大国』の名前。
由来は、花の力を司るという少女が国を作ったこと。
彼女はまず手始めに、国の境界に大幣を使い桜を咲かせた。
次に彼女は「私は花の力を持った天使です。神は私をあなた達の守護天使に任命して下さりました」といった。
その次に彼女は国で一番美しくたくましい男性と婚約し、子孫繁栄を心掛けた。
それが『御門家』
天使と花の力を代々受け継いでいく家系。
御門家は咲き乱れる花を枯らさず生涯を終えることを神に誓い、この国の王家として君臨していた。
時は遡り、『桜神子』ができて数百年後。
怠惰に溺れた1人の少女が、生まれた。