清乃

「本気」の意味
コメディタッチの語り口調で物語に入りやすく、面白おかしく読み進めることが出来る。肩に力が入らず、気軽な気持ちで読める作品。


改善点としては、「本気」の意味を今一度よく考え直していただきたい。
「本気の恋」とするには動機があまりにも薄すぎると感じた。
トラとのコントみたいなやり取りとあとがきを削って、もっと凛の菜月に対する心理描写を克明に書くべきだろう。重点、ページ数を使うべきポイントが完全にズレている。

族の総長たる男があんなあやふやに「本気の恋」に落ちた、となるとガッカリだ。ただ電話で少しキレられてご飯中に泣き顔みただけで「本気の恋」?
説得力がない。
あれだけ凛が百獣の総長であること、女性をどこかモノのように見ていることを強調するような書き方をするならば、それだけの男が「本気」になるだけの説得力が欲しい。
ついでに言うとファミレスでなぜ菜月が泣き出したのかも意味不明である。