作品コメント
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- 尾塩 遊
不透明からの浮上
最初は、読んでいるうちはいま自分がどの目線を読んでいるのかなど、掴みにくく、とても不鮮明な世界のなかを進んでいるような気分になります。そこに広がる世界をつかみたくて、読み進めていくと、だんだんと世界が透明になったように、物語の全容も明らかになっていきます。この、読者の感情、感じ方と作品の進み方の一体感が半端じゃありません。加えて、短編であるはずなのにこの重厚感。読み終えたあとはさながら長編小説を読んだ後かのような、心地よい疲労感。この小説を一言で表すのなら、まさに圧巻です。ラストのページまでぜひ、一息に読んでいただきたいです。 - らび
綺麗なお話でした。
15ページくらいまでは難しいお話だなぁ、と何度も読み直しながらだったのですが、わかるようになってきたらナギサの気持ちもナギタの気持ちも入ってきて、泣きそうになりました。
私も今、依存している相手がいます。同性で状況も違うのですが、とても感情移入できました。
離れたら生きていけないくらい大好きなナギサと別れる時、きっと胸が裂かれるような、それ以上かもしれませんが。そんな思いだったのだろうなと思います。
あと、最初に読んだ時はどっちが僕でどっちが俺なのかわからなくて困ったのですが□の色で見分けるんですね。
□が僕で■が俺。それを頭に入れておくととても読みやすいです。 - ますちゃん
最高でした。
最初は話が難しくて、ちょっと頭の弱い私には理解が、、、と思ってたのですが、読み進めて行くごとに渚の優しさとか薙太の決意とかが心に突き刺さって、兄妹(姉弟)の関係についてや病気に対して考えさせられました。
この2人にはどこか遠い2人(3人)を誰も知らない場所でで幸せに暮らしてほしいです。
改めて、チカさんの造る小説は奥が深いなと思いました。
これからも頑張ってください。