男と付き合うくらいなら一生独り身でいた方がマシと豪語するほどの男嫌いの女子高生、水守(みもり)スズハの前に現れたのは謎の美少年転校生初芝(はつしば)ソウヘイ。
スズハは初芝とははじめて会ったはずなのに、
「久しぶりだねスズハちゃん。またボクと前みたいに、ずっと一緒にいようね」
などと以前ふたりは深い関係であったようなことを初芝は言ってきた。
だがスズハは初芝のことなどまったく覚えがなく、
『こいつはなにを言っているんだ? アタシが男と仲良くしていたことなんてあるわけないし、おまえみたいなナヨナヨしたオトコオンナと一緒にいてたまるか!!』
と、初芝の申し出を突っぱねた。
しかしそれからも初芝は冷たくあしらうスズハをよそに「スズハちゃんスズハちゃん」と主人を慕う犬のように懐いてくる。
そしてスズハの方も、どんなに邪険に扱っても自分を好き好き光線全開で寄ってくる初芝のことが気になってゆき――