NAO

我を失うほど君に焦がれた日々
夏子と倭の恋は、常に綱渡りをしているような危うい浮遊感が漂っていました。

とらえどころのない夏子に惹かれる倭。
気になっていた夏子の過去に触れた時から、倭の心が少しずつ変化していきます。

過去の呪縛にとらわれた倭は、同じ過ちは繰り返さない、二度と離さないと願えば願うほど歯車は狂い、気づけば夏子に同じ痛みを与えることになっていた自己嫌悪。

嫌いな自分。
こんなはずじゃなかった未来。

それでは、本当の自分とは?
描きたかった未来とは?

夏子がいなくなった今、倭はその答えをみつけるべく、歩き出す。


ぽっかり胸に穴が空いたような虚無感。
けれど、残ったものは香りだけではない。

切なさの中にも、キラリと未来への微かな希望がもてる心に痛い青春ストーリーでした!

おすすめです!