『下巻』　時雨

あっけない すべてにおいてあっけなかった｡ ﾍﾟｰｼﾞの文字数も少なくて､すぐに次の ﾍﾟｰｼﾞに行き､たんたんと進むｽﾄｰﾘｰ｡ どんなことが琴奈に起きても､支え､受け とめてくれる大きな心を持った寮くんゎ すごいと思いました｡ 彼みたいな人が生まれたことが､本当に 嬉しいことですね｡

まさか。 上巻での幸せから、突然の急転直下に驚かされました。 ガンに蝕まれながらも琴奈を気遣う寮を見ていて、琴奈と同じ気持ち、悲しくなります。 ｢生まれてきてくれてありがと」 作中の琴奈のセリフが胸にしみました。 あなたがそばにいるだけで『時雨を晴れにしてくれる』。そんな寮への感謝の気持ちがよく現れていたと思います。

結末。 人の死を扱う小説ってとても、読者への影響が強いように感じています。私も人の死を扱う小説を書いているので、読み手になり改めて実感しました。