心菜りず

スポットライトは、何処へ。

とある時代の風紀委員長。
まず思ったのが、希里さんの作品のタイトルはどれも率直で素直で、ありのまま。この作品も、まさにその通りでした。

主人公は男の子、けれどスポットは風紀委員長に当たっている。しかも、強くて絶対的な、女の子。面白い設定やスポットのズレが、この作品の醍醐味の一つかと思います。

スポットは風紀委員長に当たっているが、読み進めていくと実は作品内のキャラクターみんなまとめて当たっているようにも感じる。風紀委員長を中心として、主人公、神代家、白雪家…そこが温かい。

また、希里さんの書くお話は、作品同士の繋がりが濃く深くあり、読み終えるごとに関連作品を読み返そうという気になるので、いつまでたっても希里さんの世界から抜け出せません。

関係図をそのたびに見るのですが、関係図に記載されていないキャラクターも沢山いるので、もう奥が深い!圧巻です。

さて、私はこの作品を読み終えて、『右手は空いてません。』を読み返そうと思います。