ロボサムライ駆ける■第三章霊能師 ロボット剣士が、霊能師とともに戦うフアンタジー。

作者飛鳥京香

ロボット剣士が、霊能師とともに戦うフアンタジー。霊能師・落合レイモンの西下りは、東日本都市連合の力を見せることにもある。

落合レイモン、現存する霊能師の中では、最高クラスといわれている。彼の霊治療をうけるための人々で、屋敷の前に列ができていた。

 彼の屋敷、いや御殿と言った方がいいだろう。そこには桂離宮をまねた豪奢な造りの日本家屋と、古来の神宮建築をベースにしたあたらしい神宮建築である。

 その二つの建物を左右に配した山水画を思わせる日本庭園が広がっていた。この建物及び敷地は、すべて東日本の政財界の大物からの寄付金によってなりたっているといわれている。

 下手をすると、徳川公の東京城よりも金がかかっているのではないかと、噂されていた。その門前に主水は立っていた。

 特別な出入り口から、主水は座敷に通される。

「お待ちください、主水殿。レイモン様は薬浴の時間なのじゃ。しばらくお待ちいただきたい」

 レイモンの使い番のものが答えた。

「薬浴と申しますと」