月季花

殺害人形の孤独
「変な人ね。嫌いなら放っとけばいいでしょ」

"殺害人形"――天音諒。
血にまみれ、裏の世界に生きる『Killing Doll』。

ある人を見ていた。"人形"とは違う彼女を。
望んだ地位を手にしても……
私はただの"殺害人形"のまま。
"自由"は――どこ?

「嫌いだからほっとけないんだけどなぁ?」

紅龍二十代目総長・結城千歳。

許したくないんだ。
あんな目のまま……楽しさも悲しさも。
何も感じないまま、"人形"のようだなんて。
なら一時でいい。俺に時間をくれよ。

「これは一種の宝探しだ。お前の意志で『俺』を探すことだな」

裏の世界を牛耳る闇組織「Killing Doll」。
そのNo.2『クイーン』が偽りの名を騙り、自由を求めて飛び出した表の世界で紅龍総長千歳に出会う。
持ちかけられたゲームという名の暴き合い。
「裏の世界」で生きる諒は表の世界の常識を知らず、感情を知らず、無機的で――「ゲーム」の中で、知らぬ間に千歳に心惹かれていく。

一風変わった「不良系」。
愛島の不良系に読み飽きた、という方にもおすすめします♪