謝花 えりり

たった10ページのなかに濃縮されたドラマ
オチが気になり、夢中で一気に読みました。

途中から展開が唐突かな…と思いましたが、
結末を知って納得です。

自分の想像と違う方向に話しが転がり、
いい意味で裏切られた気分です。

主人公の相手役が死んでしまう作品は
多々あるかと思いますが、本作はまったく
悲しみや感動を押しつける事なく、最後まで
淡々と書かれていて、それが逆に作品に
深みを与えていると思います。


ファンタジーであり、切ない恋愛モノであり、
またホラーとも解釈できます。
爽やかさのなかに切なさがある。

短い作品のなかで様々な要素を孕み、
バットともハッピーとも解釈できる
エンディングに作者様の力量を感じます。


読み終えた後、タイトルの意味を
考えるとまた深いですね。