木花さくや

本格派輪廻転生ロマンス
直樹と智は幼なじみ。
ごく普通の高校生活を営んでいた彼らだったが、直樹の兄・瞬の帰省を期に、不思議な出来事が起こるようになり――?

表紙や冒頭で平安時代、特に菅原道真の物語を匂わさせていたものの、舞台は現代日本。主人公は男子高校生。
どのように物語が進んでいくのか、とてもわくわくしながら読ませて頂きました。
蓋を開けて見れば、前世で想い合った男女の転生噺。
今まで読んだこともないストーリー性に、大変楽しませて頂きました。

気になる点は極端に改行が少ないことです。
携帯小説ということで勿論表現は個人の自由だと思いますが、もう少し改行があった方が読者としても読みやすいと思います。

また、歴史好きな私としましては申し分ないほど楽しませて頂きましたが、小野篁や菅原道真の説明など、もう少し配慮があって良かったのでは、と。
そうすれば歴史初心者様でも大変勉強になる作品になるのないでしょうか。

個人的には作者様の独特な世界観がかなり好きです。
時代講釈も独自にしっかりとなされていて、思わず感嘆の声が漏れました。
是非とも他作品の方も読破したいところです!