れいあ

無償の愛の先に、何がある?
丁寧で、リアルな心情描写。
綺麗な文体で進んでいく物語。
読者を引き込む文章力は、目を見張るものがあります。


「ルイが傷付かないで済むなら、私は傷付いても構いません」


ルイを一途に想い続け、ルイが傷つくなら自分が傷つく方がましだと言うアヤ。
ルイを憎しみ続け、ルイの大切なものは全て壊すと言う“彼”。
そして、なかなか本心の見えないルイ。

何が正しくて何が間違いなのか。
ルイをただ純粋に想い続けた先に、何があるのか。
“彼”とルイの過去に何があったのか。


――裏切り者は、誰なのか。


ノンストップで次から次へと浮かんでくる謎に、手に汗握りながら。
大人も楽しめる、本格派ミステリー。
最後の最後まで、展開の読めないシリアスさに、あっという間に読み終えてしまうこと間違いなしです。

個人的に、たびたび出てくる能天気そうなカオルにやられます。←


これだけの大作を書けるのは、やはり著者様の力量でしょう。

続きも楽しみにしています…!!