溺レル嘘/小嶋観月
自分を守る嘘幼い頃から恵まれない環境で育った亜澄。少しはましな自分でいたい。周りに幸せな子だと思われたい。そんな想いから、嘘を重ねていく。亡くなった親友の異母兄にさえ、嘘を吐き、彼を騙していく――……。孤独を嘘と金で紛らわす女性と、そんな彼女を包み込む優しさを持った奏太。嘘が全て悪いものではない。自分を守る為に吐き続ける嘘。それは亜澄にはどうしても必要なもの。そんな彼女に光と温もりを与える奏太に魅力を感じました。シリアスながら、温かみのある作品です。